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消毒に必要なエタノール濃度

40%辺りから殺菌消毒の効果

エタノールの殺菌効果は濃度40%辺りから急激に現れ、70%で最大の効果を示します。

濃度40%以上のエタノールに晒された細菌は、細胞膜やタンパク質が破壊・変性する為に急激に死滅します。

40%以下の低濃度でも、作用時間を長くすればそれなりに効果はあるとされます。(例:30%で30分、20%で数時間)

50%以上で新型コロナウイルスを不活性化

北里大学の実験によると、水道水で濃度を調整した10%、30%、50%、70%、90%のエタノールによる新型コロナウイルス不活化効果は以下の通りです。(2020年4月17日発表)

接触時間:1分

不活化効果あり:50%、70%、90%

不活性効果なし:10%、30%

接触時間:10分

不活化効果あり:50%、70%、90%

不活化効果なし:10%、30%

エタノール消毒が難しいウイルスもある

エタノール消毒が有効なのは「エンベロープ型」と呼ばれるウイルスです。コロナウイルス、インフルエンザウイルス、HIVウイルスなどがこれに含まれます。

これらはエンベロープと呼ばれる脂質の膜を被っているのが特徴です。エタノールはその膜を破壊する事でウイルスの活性を奪います。

逆に言えば、脂質の膜を持たない非エンベロープ型のウイルスにエタノール消毒は効きにくいと言う事です。

2020年5月改訂(2020年4月初出)

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