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お風呂で小さくなった石鹸は、おろしたてのときより硬くて泡立ちが悪いのは、なぜ?

「この石鹸、もっと軟らかい感触だったのに」「もっと泡立ちがよかったのに」

小さくなった固形石鹸についてこのように感じた事はありませんか。これは、その石鹸の中の「軟らかくて泡立ちの良い石鹸」が減ってしまったためです。

一つの石鹸の中に、いくつもの石鹸が存在する

石鹸は一種類の石鹸のみでできていません。通常は、様々な脂肪酸からできた様々な性質の石鹸をブレンドして作られています。

例えば「オレイン酸石鹸」は洗浄力はそこそこですが軟らかくて水に溶け易く、よく泡立ちます。「ステアリン酸石鹸」は高温で高い洗浄力を発揮しますが、硬くて泡立ちも今ひとつ。

性質の違う複数の石鹸をうまく組み合わせる事で、用途に応じた石鹸を作る事ができる訳です。

軟らかく泡立ちやすい成分は流出し易い

「軟らかく水によく溶け、泡立ちが良い成分」。これは「少し水に濡れただけで直ぐに石鹸から流出する成分」とも言えます。

石鹸が常に水浸しだと、その流出し易い成分がどんどん流出し失われます。後には硬くて溶けにくい成分が残ります。こうなると軟らかさや泡立ちはもう望めません。

小さくなった石鹸が硬くなり泡立ちにくくなるのはこれが大きな原因です。

予防法は「よく水気を切る」

最初の使用感を長く保つには、使った後の水切りを充分に行う事が効果的です。

とは言っても毎回使用後にペーパータオルで石鹸を拭く等は必要ありません。水切れの良い石鹸置きを使う、石鹸置きに水が溜まっていたら小まめに捨てる、程度の気配りで充分です。

適切な石鹸置きが無い時は、キッチンスポンジを石鹸置きに代用する方法もあります。スポンジの下が濡れるのが心配な場合にはサイズの合う樹脂製の皿などにスポンジを乗せておくと良いでしょう。

2020年6月改訂

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