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06:洗濯槽の掃除には重曹は使えない ~重曹にはカビをはがす力はない

アフェリエイトの弊害と思われますが、ナチュラルクリーニングに関する非科学的な情報がネット上にあふれています。 洗濯槽の掃除に重曹を使うことについては、「03:苦行となる重曹使用例」で説明しましたが、デタラメな情報があまりにも多く、またプロの業者も絡んでいるようなので、再度取り上げます。

少し調べただけでも以下のようなもっともらしい「解説」が続々と登場します。

『重曹は弱アルカリ性で、酸性の汚れを中和したり、汚れをきれいにする作用を持っています。洗濯槽に残った食べカスや皮脂は酸性の汚れなので、洗濯槽の掃除に重曹が効果的なのです。』

『洗濯槽に残るほとんどの汚れは「酸性」の汚れです。弱アルカリ性の重曹は、酸性の汚れに出会うと中和・分解し、汚れを取れやすくします。』

『小さなお子様や高齢者など、肌の敏感な人がいるお宅の洗濯機掃除で使ってほしい、重曹を使った洗濯機の掃除方法について紹介します。』

『赤ちゃんにも安心!重曹を使って洗濯機を掃除する』

洗濯槽のカビや汚れは、過炭酸ナトリウムや次亜塩素酸ナトリウムなど漂白剤の酸化力を利用して、分解・除去します。
重曹には酸化力はなく、洗濯槽のカビ汚染には無力です。

また、重曹にクエン酸や酢を混ぜて、中和反応で発生する泡でカビをはぎ取る、などという「解説」も散見されますが、洗濯槽のカビは二酸化炭素の泡ではぎ取れるようなやわではありません。
尤も、以下のような「良心的?」な記述も見られます。

『重曹を使った洗濯機の掃除には、デメリットもあります。
重曹は塩素系や酵素系のクリーナーより洗浄効果が劣ります。
酸性の皮脂汚れなどを中和する効果はありますが、カビを分解して除去する効果はありません。』

分かっているのだったら、洗濯槽の掃除に重曹など紹介するな!と言いたい。
真に受けてやった人には、資材と時間とお湯の浪費にしかならないのだ。

そして、問題なのは、間違い情報を出しながら、下記のようにプロによる洗浄に誘導していることです。
わざと失敗させてプロを紹介しているのか、と疑われても仕方がない。

『自分でやってみたが洗濯槽がまだ臭うという方は、おそうじのプロにお任せすることも考えてみてはどうでしょうか。
洗濯槽の汚れを完全に落とす場合は、洗濯機の分解洗浄しか方法がないみたいです。
洗濯機クリーニングのプロに依頼しましょう。』

専門の業者による分解・掃除は洗濯槽の汚れを完全に取り除くことができます。
もちろん、漂白剤では、洗濯槽の分解によるクリーニングのようにピカピカにはなりませんが、月に一回、きちんと掃除をすれば、洗濯物にカビが付着するようなことにはなりません。

プロによる正しい情報は大いに歓迎しますが、洗濯槽の掃除に限らず、ナチュラルクリーニングに多く見られる幼稚な洗浄方法の紹介は慎んでもらいたい。

酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)を使った洗濯槽の掃除の方法は下記リンク先をご参照ください。
縦型全自動洗濯機の洗濯槽掃除
ドラム式洗濯機の洗濯槽掃除
二槽式洗濯機の洗濯槽掃除

「3種類の過炭酸が効く!洗濯槽クリーナー」の商品ページはこちら。
素早く反応する速攻型。安定して働く通常型。他の2種が反応し尽くした後に働く遅効型。性質の違う3種の過炭酸ナトリウムがタッグを組んで汚れに働き、従来型の洗濯槽クリーナーと比べ、より長く安定した洗浄力を発揮します。

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