HOME  |  01:重曹とクエン酸を混ぜるのは止めなさい!! ~時間と資源のムダ遣い

01:重曹とクエン酸を混ぜるのは止めなさい!! ~時間と資源のムダ遣い

●ナチュクリじじい 間違いだらけのナチュラルクリーニングを斬る

重曹を「これひとつでどんな汚れでも綺麗にできる魔法の粉」のごとく雑誌やテレビ番組、書籍などで大々的に取り上げられることも珍しくありませんが、驚くほど幼稚でいい加減な使い方が随所に見られます。

正しいナチュラルクリーニングは、安全な素材で手間をかけずに楽にピカピカにすることができますが、でたらめなやり方では世間から見放されることになります。

さらに問題なのは、きれいにならない方法を教えておいて、きれいにするプロのハウスクリーニングを紹介するところが結構多いのですが、これは許しがたいことです。

重曹は様々な用途に応用可能で、しかも人体や環境に負担をかけにくい優秀な家庭用アルカリ剤ですが、万能ではなく、間違った使い方をすれば資源と労力の無駄になります。

「掃除に重曹とクエン酸や酢を混ぜる」「重曹水と重曹スプレー」「重曹ペースト」「浴室のカビ取り」「洗濯槽の掃除」などなど、あきれるほど重曹の間違った使い方が紹介されていますが、こんな方法で汚れは落ちません。

できないことを無理矢理やらせて失敗させて、まるで「重曹虐め」だ。 本ブログ「03:苦行となる重曹使用例 ~ナチュラルクリーニングは失敗する」をご参照ください。

先ずは最も多く目につく「掃除に重曹とクエン酸や酢を混ぜる」から取り上げます。

●重曹にクエン酸を混ぜるのは止めなさい!!

重曹にクエン酸や酢を混ぜると二酸化炭素が発生して派手に泡が立ちますが、汚れが浮いてくるだけでこびりついた汚れをはぎ取っているわけではありません。

重曹はアルカリでクエン酸や酢は酸だから、これらを混ぜてしまうとお互いの汚れや臭いを落とす性質を打ち消しあってしまう。これを中和反応といいます。

重曹を先に、後からクエン酸や酢を投入する、という人がいますが、そもそも重曹はごく弱いアルカリ剤(pH8.2)だから、汚れを分解する力も弱いのです。

台所のゴミ受けカゴや排水口の掃除には、汚れを強力に分解する過炭酸ナトリウムを使うのが効果的で簡単な方法です。

過炭酸ナトリウムが主原料の排水パイプクリーナーなら最も簡単で効果的に掃除することができます。詳しくは以下の動画をご覧ください。

洗剤を使う場合、pHについて理解しておく必要があります。

酸性やアルカリ性というのは、水溶液(物質を水に溶かした液)の性質の名前です。
酸性・アルカリ性には、弱いとか強いとかいう度合い(強さ)があります。

この酸・アルカリの度合い(強さ)を表すのに、pH(ピーエッチ)と呼ばれる数値を使います。
※昔は「ペーハー」という読み方が一般的でした。

日本では pHが6~8を中性、8~11未満が弱アルカリ性、11以上がアルカリ性、3~6が弱酸性、3以下が酸性として区分されます。

pHが1変わると、酸やアルカリの成分の濃度が約10倍変化します。

下の図に、その段階と、いくつかの物質のpHを挙げておきます。

重曹は弱いアルカリ剤です。
水溶液はpH8.2(2%、20℃)のごく弱いアルカリ性を示します。
洗浄に適したpHは9.0~10.5

さて、上記の洗浄に関する条件を見ると、重曹を洗浄剤として使うことには問題があることがご理解いただけると思います。

重曹の用途は以下の通りです。

●脱臭剤
酸性物質の臭いをアルカリで中和して消す。靴箱、靴、排水口や生ごみの臭いなどに効果がある。トイレのアンモニア臭はアルカリ性なので、重曹のアルカリ中和作用では消えない。

●研磨剤
おだやかな研磨作用があり、陶器や金属を磨くのに使用できる。ただしアルミや銅などの柔らかい金属は傷がつくので要注意。

●医薬品
内服用、主として制酸剤などに用いられる。

●炭酸ガス発生用
食品加工(ベーキングパウダーに配合、膨張剤、アク抜き、発泡清涼飲料)

前の記事←  →次の記事

ページのトップへ移動