HOME  |  アイテム事典  |  基本アイテム  |  過炭酸ナトリウム  |  pHと過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)の漂白効果

pHと過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)の漂白効果

図

PCS水溶液のpHとしみ除去率との関係

(出典:阿部芳郎「洗剤通論」近代編集、P.186、1985)

過炭酸ナトリウム(sodium percarbonate, PCS)は水溶液中で炭酸ナトリウムと過酸化水素に解離し、過酸化水素は活性酸素を遊離して漂白作用をあらわす。この分解速度はpHによって異なり、 pH10.5(過炭酸ナトリウム水溶液のpH)付近で最大となる。しかし、分解速度と漂白速度は一致しないため、漂白速度と分解速度がバランスしている pH11付近で、もっとも効果的に漂白が行われる。撹拌状態で10~15分、放置状態でも1~2時間後には効力を発揮する。

温度に関しては、50度と35度では50度のほうが漂白効果が高い。しかしあまり温度が高すぎると分解速度が漂白速度に比べて速くなりすぎて、むしろ漂白効果は落ちる。

2009年11月

ページのトップへ移動