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クエン酸とは

クエン(枸櫞)とは、柑橘類の一種

ナチュラルクリーニングでは重曹と並んで人気のアイテム、クエン酸

枸櫞(くえん)というのは、中国産のミカンの一種。その名の通りかんきつ類や梅干しなどに多く含まれ、爽やかな酸味があるので食品添加物やサプリメントの原料としてもよく用いられます。

工業的にはデンプンや糖をコウジカビの一種で発酵させて作られます。

水垢を溶かしたり、悪臭を中和したり

クエン酸は酸性なので、カルシウムなどを溶かしたり、アルカリ性の物質を中和したりする働きがあります。それを利用して水回りの白い汚れを掃除したり、電気ポットの掃除に使われたりします。

石鹸洗濯の仕上げ剤や、石鹸シャンプーのリンスとしてもよく知られていますね。トイレのアンモニア臭もアルカリですから、これを中和して消すのも得意です。

「ツーン」とした刺激臭が無い

同じ酸性の物質では酢の成分である酢酸(酢の酸味成分)もよく知られています。

酢酸には刺激臭がありますが、これは成分が揮発しているから。クエン酸には揮発性がないので、こういう臭いはありません。

「酸を使ってお掃除したいけど、あの『ツーン』がどうにも苦手」という人にもぴったりです。

化学名 クエン酸
化学式 HOOC・CH2・COH・COOH・CH2COOH
英語名 citric acid
クエン酸の特徴
  • 果物の酸味の成分で、水に溶けやすく、水溶液はpH2.1(2%、20℃)の酸性を示します。
  • 無色無臭の粉末です。
クエン酸が得意なこと
  • 水に含まれるミネラル分が原因の「固い」汚れを溶かす(水回りの水垢や、ポットの中の白いガリガリ汚れ)
  • 洗濯槽に沈着した炭酸カルシウムの除去
  • アルカリ性の臭いを消す(アンモニア臭など)
  • アルカリ性物質の中和(石鹸洗濯の仕上げや、石鹸シャンプーのリンスなど)
クエン酸が苦手なこと
  • 油脂やタンパク質などが原因の汚れを落とすこと。いわゆる「お洗濯」には使えません。
使うときの注意点
  • 大理石には使わないこと。大理石の主成分は炭酸カルシウムなので、酸で溶けてしまいます。
  • 酸性のため、粉や水溶液が目に入ると強い痛みを感じます。清潔な水で十分にすすぎ流し、痛みが残る場合は医療機関に相談してください。
  • 人体内にも存在する成分のため、ほんの少しなら口に入ってもそれほど心配はありません。大量に飲み込んだときは適切な医療機関にご相談ください。

2020年12月改訂(2009年11月)

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